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ほとんど外に出ない生活、太陽は何分浴びればいい?

この記事の対象:在宅ワークやゲームで数日〜数週間ほとんど家から出ず、太陽を浴びたほうがいいとは分かっていても何分やればいいのか決められない成人

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あなたは今日どこまでできそう?

上から順に、ハードルが低いものを並べています。できるところで止めて構いません。

上のサインが1つでもある日光で様子を見ず、医療機関へ
布団から出るのがやっとカーテンと窓を開ける
玄関やベランダなら出られる1分でも外へ
外を少し歩ける正午前後に。夏の関東は10〜30分
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研究・公的資料から分かること

日光の働きは、目から入る光と、皮膚に当たる紫外線に分かれます。厚生労働省の e-ヘルスネットは「朝に浴びた光は体内時計の時刻を早める」とし、起きたらまずカーテンを開けて自然の光を部屋の中に取り込むよう勧めています。一方、皮膚でのビタミンD生成に必要なのは紫外線で、国立環境研究所は紫外線はガラスに遮られるため、窓の内側ではビタミンDは合成されないと説明しています。

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同じ「日光」でも、目的で必要なものが違う

この2つを1つの数字にまとめられないことが、「何分」と答えられない理由です。

体内時計・睡眠リズムビタミンD
どこで受け取るか皮膚
必要なもの明るさ紫外線
窓越しで届くか届く(ただし室内は暗い)届かない(ガラスが遮る)
向く時間帯朝〜午前中正午前後
公的な「◯分」確認できず確認できず(条件で桁違い)
日焼け止めの影響関係しない日常生活の試験では影響が出ていない

体内時計については、国際的な専門家会議が「日中は目の高さで一定以上の明るさ」を推奨していますが、そこに時間の長さの推奨は含まれていません。

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ビタミンDの必要時間は、場所と季節で桁が違う

国立環境研究所の試算です。長そで長ズボンで手と顔を出した状態で、1日に必要とされるビタミンD 10マイクログラムを作るのにかかる時間(冬)。

場所冬にかかる時間
那覇14分
つくば41分
札幌139分

同研究所は、夏の関東なら10分以上30分以下、冬なら40分以上2時間以下を目安として示しています。いずれも晴れた日の計算で、曇りや雨の日はさらに長くなります。なおこの10マイクログラムは紫外線の試算に使われている値で、食事から摂る目安量とは別の数字です。そのまま比べないでください。

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ドパLabの実用ルール

ドパLabは、「何分」ではなく「どこで・いつ」で決めることを勧めます。目的が2つあり、必要な光も向く時間帯も違うためです。体内時計なら朝〜午前中、ビタミンDなら正午前後。どちらも屋内より屋外が桁違いに明るく、曇りの屋外でも屋内の照明より明るいという実測があります。この整理はドパLabのもので、公的資料が分数や順番を決めているわけではありません。

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迷ったら、この順番で考える

  1. 1まずカーテンと窓を開ける。天気も季節も関係なく、毎日できる
  2. 2次にガラスを挟まない場所へ1分。玄関先やベランダでよい
  3. 3外に出る日は正午前後をねらう。同じ時間でいちばん効率がよい
  4. 4寝つきや起床が気になるなら朝〜午前中にも外の光を浴びる

この順番はドパLabの整理です。公的資料がこの順序を決めているわけではありません。

詳しく知りたい人へ
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なぜ「何分」で決められないのか

日光には目的が2つあり、必要なものが違います。体内時計に効くのは目から入る明るさで、国際的な専門家会議は日中の明るさについて推奨値を出していますが、そこに「何分」という推奨は含まれていません。もう一方のビタミンDは皮膚で紫外線から作られ、必要な時間が地域・季節・時刻で桁違いに変わります。この2つを1つの数字にまとめられないため、この記事は「何分」ではなく「どこで・いつ」で答えています。

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屋内と屋外では、明るさの桁が違う

目の高さで明るさを測った調査では、屋外の中央値が晴れの日で1920ルクス、曇りの日で800ルクスでした。一方、室内は人工照明だけの部屋で14〜209ルクス、大きな窓がある部屋で430ルクスです。曇りの屋外は、室内の照明よりはるかに明るいままでした。北緯17度のインドでの測定なので日本の値ではありませんが、屋内と屋外の差の大きさを見る手がかりになります。

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外に出ない生活で、何がどこまで分かっているのか

分かり方の強さが違います。光を浴びないと体内時計の調整が毎日行われず、睡眠リズムが後ろへずれることは、厚生労働省の資料に書かれています。社会的なつながりの少なさと死亡リスクの関連は、1980〜2014年の研究を集めた解析で報告されています(社会的孤立でおよそ29%増。平均年齢65歳未満の集団のほうが関連は強い)。ただし観察研究(人を追いかけて観察するだけの研究)をまとめたもので、原因と結果を決めるものではありません。

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よくある誤解

1日15分の日光浴で足りる

15分に近い値が出るのは、夏の関東など条件がそろったときです。国立環境研究所の試算では、冬の札幌で139分。同じ研究所の2013年の試算は基準量5.5マイクログラムで計算されていて、いま情報提供に使われている10マイクログラムのおよそ半分です。短い数字だけが、場所・季節・時刻の条件なしに出回っているようです。

窓越しの日光でもビタミンDが作れる

作れません。紫外線はガラスに遮られます。ただし目に入る光は窓を通るので、体内時計の話とは分けて考えます。

曇りの日は外に出ても意味がない

気象庁によると、くもりの日の紫外線量は快晴のおよそ60%、雨でもおよそ30%です。明るさの実測でも、曇りの屋外は室内の人工照明よりはるかに明るいという結果でした。

日焼け止めを塗るとビタミンDが作れない

人工の紫外線を使った実験では生成が大きく抑えられました。一方、日常生活で毎日塗ってもらう試験では、ビタミンDが下がるという結果は出ていません。ただし使われた日焼け止めはSPF16程度で、いま広く勧められている高SPFのものは、まだ試験されていません。なお厚生労働省eJIMは、数分以上日光の下にいるときはSPF15以上の日焼け止めを使うよう勧めています。

日光を浴びれば気分の落ち込みは良くなる

厚生労働省は高照度光療法を「一部のうつ病や概日リズム睡眠障害などに有効とされる治療」「実施できる医療機関は限られています」と説明しています。医療機関で行う治療であって、朝に数分外へ出ることと同じものではありません。

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よくある疑問

マスクをしていても大丈夫ですか?
体内時計には影響しません。光は目から入るからです。ビタミンDは皮膚で作られるため、顔を覆った分だけ露出面積は減ります。国立環境研究所の試算は露出面積に反比例する作りです(露出を2倍にすると時間は半分)。なお「顔より手や腕を出すほうが現実的」というのはドパLabの判断で、同研究所の試算は体の部位を区別していません。
帽子をかぶっていても大丈夫ですか?
目に届く光は減ります。目の高さで測った調査では、直射日光1600ルクスに対し、つばの広い帽子で1185ルクス、キャップで900ルクスでした。それでも室内の照明よりは明るいままです。ただしこれはインドで測られた値で、日本の値そのものではありません。
メガネやサングラスは?
透明なレンズは明るさをほとんど通すので、ふつうのメガネは問題になりません。濃いサングラスは目に入る光をかなり減らすため、体内時計のために光を浴びたい時間帯は外すほうが理にかなっています。
夕方しか外に出られません。意味はありますか?
出ないよりはよいです。ただし体内時計を前へ整える目的なら朝の光が向き、ビタミンD目的なら正午前後が最短です。夕方は、同じビタミンD量を得るのに何倍もの時間がかかります。
久しぶりなので、いきなり長く浴びたほうがいいですか?
そうした指示は、今回確認した資料には見当たりませんでした。紫外線には皮膚がんの原因となりうる面もあります。肌が赤くなるまでの時間は、ビタミンDに必要な時間のおよそ4〜6倍と試算されており、赤くなるまで浴びる必要はありません。
サプリで代わりになりますか?
この記事では扱いません。ビタミンDは食品からも摂れます。サプリを使うかどうかは食事の内容・持病・服薬によって変わるため、医師・薬剤師・管理栄養士へ相談してください。
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この記事が言えないこと

  • 「最低◯分」という線引きは、今回確認した公的資料にも国際的な専門家の推奨にも見つかりませんでした。「見つからなかった」であって、「存在しない」と証明したわけではありません。
  • ビタミンDの必要時間は、地域・季節・時刻・服装・肌のタイプ・天気で変わります。この記事の数字は、晴天・日本人の平均的な肌・長そで長ズボンで手と顔を出した状態という前提の試算です。
  • 明るさの実測値は、北緯17度のインドで行われた調査のものです。日本の値ではありません。屋内と屋外の差がどれくらいかを見るために使っています。
  • 外に出ない生活と気分・集中力の関係は、関連を報告した研究はありますが、日光が原因かどうかはこの記事では判断できません。
  • 家からほとんど出ない生活で重いビタミンD欠乏が起きた報告はありますが、1例の症例報告です。どれくらいの頻度で起こるかは分かりません。
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結局、こうする

外に出られない日でも、決めておくのはこの3つです。
  • 起きたらカーテンと窓を開ける(天気も季節も関係ない)
  • ガラスを挟まない場所へ1分でも出る
  • 外に出る日は正午前後をねらう

ドパLab編集部より
この記事は一般的な情報提供を目的とし、診断や治療の代わりにはなりません。確認可能な情報から、読者が今日選べる行動まで編集しています。